[2005.9.13]
No.65
韓国の不動産が「バブっている !!」
嚴 在漢
韓国の不動産はいま、バブルの最盛期を疾走している。
今年6月、韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は「不動産投機との戦争に必ず勝利する」と述べた。また、7月にもイ・ヘチァン国務総理が「不動産投機は単純な社会的犯罪ではない社会のがん的存在」という言葉まで表明したことから、国民は不動産政策に対する政府の確固たる意志を信じている。
しかし、去る8月31日に発表された不動産対策は、利害関係者らのあらゆる抵抗にぶつかり、結局、投機者らの耐性ばかりを育てる対策になったという憂慮が支配的だ。強力な不動産政策で直接損害を受ける階層が、いわゆる既得権層の政策決定者自信であれば、彼らが損をする政策を施すわけがあるのか。国家を運営している公務員や政治家も自分の利益を侵害しないときには国民全体を配慮し、公益を優先させる。だが、人間の本性は公益と私益が対立するときには、私益を追求しがちだ。過度な不動産規制は建設景気を萎縮させて、終局には庶民が苦しくなるばかりだ、などの名分を立てて、強力な不動産政策の施行による副作用を主張する連中の本音は、彼らの私益が侵害されるからであろう。
ソウル江南エリアのアパート価格は、最近2〜3年間に2倍以上高騰した。1億円のアパートが2億円に値上がりし、短期間に不労所得が1億円も生じたにもかかわらず、所得税など税制面の強化策というのが微々たる水準に過ぎない。韓国の不動産バブルは根本的な次元の対策が不可欠だ。土地の供給は限定されている。土地とは、市場で取引される一般商品のように取り扱う認識を変えないかぎり、再度投機の対象になってしまう。というわけで、憲法を改正しても土地公概念(土地の公共概念)の導入が急務という。土地公概念を導入しないと投機は絶対におさまらないと、不動産専門家らは忠告している。このような現状を現政府や政治圏はよく知っている。にもかかわらず、一切国会などに取り上げないというのは、彼ら自信が財産上の損害を受け得るか、次回の大統領選挙を意識するという利害関係が絡んであるからであろう。
付加価値が全然ない非生産的な不動産部門に資金が流れるかぎり、韓国経済の回生はない。多くのお金が不動産に縛られると、健全な生産を行い消費する資金が無くなるのが経済の基本原理だ。不動産投機が収益性と安全性が保障される社会風潮ならば、低収益性と高リスクが同伴するビジネスを敢えて敢行する理由がない。多数の国民が不労所得追求に走る状況下では新しいアイデアで起業しようともしない。
1年前に比べて製造業の従事者数は減ってくる反面、不労所得創出の根源である不動産業の従事者が10.5%も増加し50万人を突破したという統計をみると、韓国経済は希望がない。様々な反発と抵抗で発表された今回の不動産対策が強力でなければ、かえって、政府の信頼を失い、不動産投機は再演され、国民の挫折感は一層大きくなるだろう。
政府の経済官僚、与・野党の政治家を筆頭とする政策決定者らは、個人的な犠牲を払う覚悟で国民と国家の将来のための税金政策と総体的な不動産政策を打ち出してほしい。
バブルの最盛期には通常、ビルが我武者羅に高くなるといわれている、ソウル市内のある複合マンション
ソウル市内のアパート団地には雨後の筍のように不動産屋が立ち並んでいる