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| [2005.7.12] |
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第50回
(株)COF専務取締役 井上靖世氏 |
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| 「服飾カルチャーは負のサイクルに入っている !!」 |
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活気を失わせる衣料の価格破壊 最大のコーディネートは自分自身の衣装 |
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(株)COF(岐阜県岐阜市山吹町2-34、TEL.058-210-1050、社長市川敏雄氏)は、ファッションマーケットの未来をコーディネートするユニークカンパニーだ。創業は古く1948年、前身は金森生糸店。1981年からファッション情報企画を手がけるCOF事業部開設とともに一気に拡大した。ファッションの国内マーケットにおける市場調査、さらには商品企画、製品企画を手がけ、大手量販店との信頼を築くことで実績を重ねた。最近ではベンチャー企業支援も積極的に進めており、ファッションにとどまらず、半導体、環境、健康産業にもウィングを伸ばしている。アパレルファッションの本拠地ともいうべき岐阜にあって、ファッション企画の陣頭指揮をとる井上靖世専務(=写真)にお話を伺った。 |
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――お若い頃には重いカメラを持ち歩いて取材の毎日だったそうですね。
井上 19歳の夏のことですが、ファッション専門学校を出て何をしていいかわからない私に、突然、ファッション情報専門誌を作るという仕事が与えられました。この専門誌のタイトルは「FASHION GUIDE」というもので、81年にスタートし、100号にて終了しました。この情報誌の取材および編集を通して、名古屋・岐阜地区のアパレルメーカーと深く知り合うことができ、こうした情報提供業務からコンサルティング業務へと移行していきました。
――井上さんは80年代の東京コレクションなどJAPANブランドブームの真っ只中にいたわけですね。
井上 そうした時代のうねりの中にいたことは私にとって何ものにも替えがたい財産となっています。多くの有名デザイナーとも出会い、POPな感性、しなやかなデザイン、女性の気質の移り変わりなど多くのことを学びました。いわばバブルに向かって高揚していく日本経済と相まって、JAPANブランドが華やかな時代を作っていくそのプロセスがとても楽しかったです。
――86年から本格的なコンサルティングを開始しますね。
井上 ニチイ(現マイカル)、丸光、イトーヨーカ堂やイオン系のチェーン専門店、鈴丹などの商品企画プロジェクトメニューを手がけました。私たちの仕事は消費者動向を的確につかむために綿密な独自取材を敢行します。そして何が時代に合わったアイテムであるかを分析し、シーズンごとの展開ストーリーを作成します。スタイリングイメージや素材、カラー設定などの商品企画などクライアントごとに提案書として作成します。さらにデザイン、パターン作成などを通して具体的な製品サンプルを作成し、量産にいたるまでのサポートをきっちりと手がけます。
――さて、バブル崩壊後、小売業の変化に伴い、ファッション事情も変わってきましたね。
井上 GMSは量販志向をますます強め、一方でミドル層に合わせて、ユニクロなどの生活志向型展開が始まります。ただ消費者の安物思考が強まったとはいえ、服飾カルチャーは今や負のサイクルに入っていると言えます。「着る」ということは文化であり、ライフスタイルであり、哲学なのです。しかして現在の服飾はあまりに消耗品的な扱いに落とし込まれてしましました。価格破壊という名のもとにアパレルファッション業界はすべてにわたって活気を失いつつあります。作り手側も売り手側も価格というフィルターを通してでしか考えられなくなっています。一体に「美しさ」という価値に値段がつけられるというのでしょうか。
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| 消費者動向はきっちりと取材調査しパソコンに取り込まれる |
COFのデザインルームでは最新アイテムを追求している |
――さて、お忙しい毎日ですが、ストレス解消の手段は。
井上 特にありません。ただ、昼も夜もないほどに忙しい生活を送っているだけに普通の生活をしてみたいという欲求はあります。夕闇の迫るごろに家路を急ぎ、お豆腐や野菜を買い、しみじみとした夕餉の時を迎えるといったことです。
――読書傾向については。
井上 向田邦子さんや村上春樹さん、伊集院静さんが好きです。週刊誌では週刊文春や週刊新潮のゆがんだ視線が大好きです。また、日常的にも公的にも自分の身に付ける衣装が名刺がわりと考えていますから、そこには気をつけています。ところで今時の若い女の子は電車の中で化粧したり、下着をはき替えたり、体中ピアスだったりして批判されることも多いのですが、私は評価しています。物ごとにとらわれず、思うがままに人生を生きており、ある種のたくましさを備えています。彼女たちは未来社会のなかでも、きっちりポジショニングができると思われます。 |
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| (聞き手 本社編集局長 泉谷 渉) |
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▼(株)COF
本社=岐阜県岐阜市山吹町2-34興電ビル3階 TEL.058-210-1050
東京オフィス=東京都渋谷区神宮前6-33-5 マンション原宿402号
市川敏雄代表取締役社長 |
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