 |
| [2007.2.13] |
 |
 |
第131回
(株)銀閣寺ラーメン 代表取締役社長 元吉正男氏 |
|
 |
| 京都・銀閣寺「ますたにラーメン」から暖簾分け |
 |
日本橋本店は1日平均700杯・月商1600万円の繁盛店 ビジネス街でボランタリーチェーンを展開 |
 |
東京・日本橋に、京都・銀閣寺「ますたにラーメン」の味を伝える店がある。同店は、暖簾分けの1号店として1996年に日本橋本店を開店、現在では1日平均700杯のラーメンを売る繁盛店だ。京都本店の味に惚れ込み修行して、唯一、出店が許された。(株)銀閣寺ラーメン代表取締役社長の元吉正男氏(=写真)に、味へのこだわりや事業展開について話を伺った。 |
 |
―― 「ますたにラーメン」を始めるまでの経緯は。
元吉 私は1948(昭和23)年に東京・新宿区に生まれ、大学卒業後、獣医の仕事に就いていましたが、若くして両親を亡くしたことから家業の飲食店や娯楽施設の事業を引き継ぎました。その後、90年代前半のバブル経済崩壊で事業の継続を断念、当時の従業員に店舗を引き継ぎ事業を清算しました。ただ、自社テナントビルなどの管理会社は継続したことから、従業員が独立できる新たな商売を探して、経営コンサルタントから京都・銀閣寺近くの「ますたにラーメン」を紹介されたことが縁となって現在の事業に繋がってきました。
―― 開業のきっかけは。
元吉 私が生まれた年に桝谷順子氏が創業した京都「ますたにラーメン」は、58年間にわたり、その味を時代に合わせて進化しつつ守っています。さらに、全国から多くのファンが訪れているのも素晴らしいことです。「ますたにラーメン」は、鶏スープをベースに豚背脂を加えながらもサッパリとした味で、自分の好みの味でもあります。こうした理由から、「ますたにラーメン」で研修を重ね、初めて暖簾分けが許されました。96年に東京・日本橋に1号店の「ますたにラーメン 日本橋本店」を開店して、現在の繁盛店へと育ててきました。
―― 日本橋本店は1日700杯以上を売る超繁盛店ですね。
元吉 お客様に満足していただけるラーメンを提供することが第一で、これまでアンケート、はがきなどで寄せられたお客様の多くのご不満や要望を参考にして店の運営に反映してきました。麺は、東京の製麺業者とともに京都本店を訪れて、女将さんに相談しながら味が染み込みやすいPB麺を作りました。また、九条ネギなどの食材は毎日、京都から直送しています。スープのベースとなる鶏ガラは、岩手県の清流鶏の生ガラを使用して1日2回のスープ炊きを行っています。卵も放し飼い鶏のものを使用しています。特に、自分自身が獣医であったことも役立っています。健康な鶏や卵の見極め、さらに各種食材の選択についても経験が活かされています。こうしたことがお客様から評価されて行列のできる店となったのだと思います。
|
 |
 |
 |
昼時は行列ができる
「ますたにラーメン 日本橋本店」 |
―― 売れ筋メニューは。
元吉 一番の売れ筋は「京都ますたにラーメン」(定価700円・税込み)です。こってりしているようであっさりとしたスープに特徴があり、上層がまろやかで、中層がチキン醤油味、下層がピリ辛と変化して、最後までスープを飲み干して頂けることを目標としています。また、「辛旨ラーメンみそ風味」(同830円)も人気メニューのひとつで、懐石風白みそ(オリジナル)を使用してまろやかに仕上げ、韓国産の甘みのあるトウガラシで辛さを加えています。同店では1日平均700杯、月商1600万円、月に2万人の方が来店しています。
―― 今後の事業展開は。
元吉 従業員の将来の希望を叶えるため、暖簾分け制度による出店を計画しています。日本橋地区はビジネス街で、対象となるお客様を多く抱えています。そのため、300m圏内でも商圏が重ならないことから複数の出店が可能と考えられます。当社では、八重洲地区や京橋地区などへ支店を出して、経営が軌道に乗った段階で従業員に譲渡する方法でボランタリーチェーンを構築する計画です。そして、多店舗化による共同仕入れや宣伝などのスケールメリットを活かした企業運営で、お客様や従業員の満足を得ることを目指したいと考えます。
一方、日本橋本店の2階には新業態の無国籍料理店も営業しており、06年12月に閉鎖した上野・末広町店の業態転換を視野に再開の準備を進めています。この店は1日400杯、月商700万円の店として営業していましたが、サラリーマンと若者が混在する街のため、昼と夜の対象客がミスマッチしたことから、いったん閉店したものです。近々、末広町店のリニューアルを行うとともに、日本橋地区での出店を行う方針です。
|
 |
| (聞き手 登坂嘉和記者) |
 |
|
▼(株)銀閣寺ラーメン
〒103-0027 東京都中央区日本橋2-10-10 Tel.03-3510-6007
従業員12人、代表者=代表取締役社長 元吉正男氏、グループ年商約2億5000万円 |
|